店主の手記 BLOG

Armel Barraud (アルメル・バロー) - 2010/06/29



アルメル・バローとの出会いは、今から一年半も前のこと。パリで開かれたメゾン・エ・オブジェの会場でのことでした。Ateliers d'Art de Franceが主催する「Talents」ブースにて沢山のアーティストの作品が展示されているなか、繊細で柔らかい金属の作品と出会いました。

すぐさま通訳を連れて制作者とコンタクトをとり、その場で京都への招へいの意思をつたえ、私が帰国後も連絡をとりあえるよう準備を取り掛かりました。偶然の素敵な出会いとはいえ、あまりに突然のことですからご本人も驚かれたことと思います。旅費のこと、滞在費のことも詳しく考えないまま衝動的にお誘いしました。そして、彼女が公的な援助も受けられるようにと、帰国後すぐにフランス政府宛に推薦状も書きました。フランス政府には、日本、とくに京都へアーティストを送り込み、研究させるためのプログラムがあることは事前に知っていました。。。


しかし残念ながら、当年度の申し込み締切日が過ぎていたとのこと。その後彼女との連絡も途絶え、当方も多忙な毎日に追われていて、展覧会開催のことはすっかり後回しになっていました。



およそ一年半も経って、突然彼女からメールがありました。政府の公的援助を得ることが出来、数日後にフランスを発って京都に行くことが決まったのだと。支援審査の締め切りも過ぎ定員も既にいっぱいだったにもかかわらず、滑り込みイレギュラーで審査に通ったのだそうです。よって通常よりかなり短い期間(通常は半年ほど滞在)ではありますが、アパート(アーティストレジデンス)の確保、資金面での援助も得られたのだとか。

関西日仏交流会館 ヴィラ九条山レジデント


そして、とんとん拍子で清課堂ギャラリーでの日本発となる彼女の個展が決まりました。いまのところ仮ではありますが、本年2010年9月11日(土)から25日(土)のおよそ2週間を予定しています。

Barraud Armel
今回の目玉は素敵な作品もさることながら、この2ヶ月に渡ってギャラリー現地で空間に合わせて制作を行っていただくことです。古典的なレース編み技法を応用した金属作品(インスタレーション)が進行してゆくさま、アルメルが制作に取り組む姿を、逐一ご報告してまいります。
(写真は、編む際に用いる道具”ボビン”と様々な太さの金属製ワイヤー)

近況はこの「店主の手記」のほか、ツイッターでもお知らせいたします。
Twitter:清課堂ギャラリーアカウント


7月1日より9月10日まで、店舗奥の蔵をつかって制作を続けます。


Armel Barraud(アルメル・バロー)
関西日仏交流会館 ヴィラ九条山レジデント
(2010年5月から2010年8月末までヴィラに滞在)

アルメル・バローは、パリの応用芸術学院と装飾美術学院で学び、アニメーションフィルムを専攻。グリッドやメッシュの制作を基軸として造形表現の探究を行ってきた。

ポルトガルやフィンランドの職人のもとにレース編み(ボビンレース)の技術を習いに行ったのは、こうした技術が自分の仕事に役立つと確信したからにほかならない。女性のレース編み職人たちとの交流から多くを学んで帰国したアルメル・バローは、再生しなければ消滅してしまう恐れのある無形の世界遺産とも言える手先の動きを彼女たちから受け継いだと自覚している。

アーティストとしての彼女はボビンレースの新たな応用法を模索してきた。シリーズ作品『mur mur/ミュール・ミュール』はこうした努力の成果となっている。
それは銀その他の金属でできた針金をレース状に編んで描かれたデッサンで、個人の家や公共の場に飾られるオーダーメード作品となっている。
個々の作品は、その将来の持ち主、展示の場となる家屋、そして特有の動きを備えた編み方の間で交わされる対話の産物となっている。
こうした《糸状》のインスタレーションにより、プライベートな空間を自分のものとすることができ、壁は生きているかのように、自然光や人工照明につれて変化を見せる。光は針金の影を映し出し、最初に受けた印象を徐々に変えていく。そこに物語が生まれ、見る人の眼差しによって展開を遂げていく。(関西日仏交流会館公式ページより引用)

Biographie :

Armel Barraud a suivi ses études aux Arts Appliqués et à l’Ecole des Arts Décoratifs de Paris, où elle s’est spécialisée dans la section de film d’animation, en axant sa recherche plastique sur la réalisation de trames et maillages. Elle est allée apprendre auprès d’artisans Portugais et Finlandais la technique de la dentelle aux fuseaux, sûre que cette technique lui servirait dans son travail. Elle en revint enrichie de l’échange avec des dentellières, consciente qu’elles lui transmettaient un geste du patrimoine éphémère mondial qui s’apprête à disparaître si on ne le rénove pas. En tant qu’artiste, elle a recherché une nouvelle application de la dentelle aux fuseaux. Les pièces de la série "mur mur" sont le résultat de cette recherche. Il s’agit de dessins en dentelle de fil d’argent, de métal et d’autres matériaux, réalisés sur mesure pour être exposés chez des particuliers ou dans des lieux publics. Chaque dentelle est le résultat d’un dialogue entre son futur propriétaire, la maison et les tissages qui imposent leur propre mouvement. Cette installation « filaire » permet de s’approprier son espace privé, le mur semble vivre, et évolue avec la lumière naturelle ou artificielle qui projette les ombres des fils et transforme peu à peu ce que l’on avait perçu au premier abord ; une histoire se raconte, et évolue selon chaque regard porté.



展覧会に日程が正式決定しました。
2010年9月11日(土)から25日(土) *日曜休廊
9月11日(土)18;00より、オープニングパーティを行います。

Post: 2010/06/29 16:57 | コメント(0)

展覧会開催によせて - 2010/06/19



京都造形芸術大学に当ギャラリーを使った斬新な企画を、とお願いしたところ、選りすぐりの学生が集められ、これだというものが提案されました。
それは見事に核心を捉えており、彼等は紆余曲折を繰り返しながらも十分にこの企画を練ってこられました。古(いにしえ)より解読され表現されたこの壮大で難解なテーマに対して、彼等は2ヶ月をかけてひとつの答えを出してくれました。
私共はこの展覧会を、誠意を持って世に問いたいと思います。
発表を迎えるにあたり、藤井秀雪先生、山下里加先生におかれては、彼等と本企画をここまで導いてこられたこと、あらためて感銘と深い感謝の意を表します。

清課堂 七代 山中源兵衛




清課堂7代当主山中源兵衛氏と京都造形芸術大学の学生との取り組みは、当主自らお越し頂いた2009年度京都造形芸術大学卒業制作展で、学生たちの瑞々しい感性と発想に出会われたことがきっかけでした。

折りも折り、店舗併設のギャラリーのスタイルがやや固定化していたことから、節目となる創設30周年を機に、学生と協同でギャラリーに新しい風を送ってみたいとの希望が大学に寄せられました。そして、当主の熱い思いに共鳴した5名の学生が参集、プロジェクトチームが起動し、本年1月より活動をスタート、4月以降、本展覧会の企画に着手しました。

170余年続く老舗の当主と未知数の才能を持った学生たちの組み合わせ、それ自体が革新を希求する老舗ならではの姿勢を見ることが出来ます。学生たちも、表面的な理解では錫器の真の美しさと魅力を伝える展覧会は企画出来ないと考え、春休みを返上、見習いとして店舗に通い、錫器に触れ、親しみながら、表層だけでは見えない、奥に潜む美を感じとるための貴重な経験を積み重ねました。錫器の美が熟成された悠久の時間から思えば、甚だ短期間に過ぎませんが、彼らの想いは今回の展覧会テーマの一言一句に表されています。

そもそも展覧会を開く意義とは何でしょうか。それは固定されたモノのイメージに、新たな視点を投影させることによって、人の感覚を覚醒させることにあると考えます。これまでなかった新しい作品を発表すること然りですが、たとえそれが見慣れたものであっても、思いがけない視点を提示することによって、より深くそのものを見極めることが出来、胸がすくような発見を呼び覚まします。

とはいえ、錫器の究極の美に触れた学生たちの精一杯の「見立て」に対し、通俗的概念に左右されることなく、テーマの背景にある純粋な想いに革新への希望を託された、清課堂7代当主のおおらかさと、老舗の懐の深さに心より敬意を表すものです。ご来場の皆様方には、テーマを通して見えてくるであろう錫器が放つ官能の美に、しばし心酔して頂ければ幸いです。

2010年6月吉日

学校法人 瓜生山学園
京都造形芸術大学
ものづくり総合研究センター
主任研究員
藤井 秀雪


Post: 2010/06/19 09:56 | コメント(0)

美器−優美な錫器の、匂い立つエロスに溺れる− - 2010/06/15



京都造形芸術大学主導のもと立ち上げられた「清課堂プロジェクト」。
本年で30周年を迎える、清課堂ギャラリーの固定されつつあるスタイルを根底から打ち破ってくれるべく今回、プロジェクトメンバーの学生5名が一丸となってこの展覧会を企画し発表いたします。


●清課堂プロジェクト、ついに始動

プロジェクトメンバーとは、2010年3月の記事でも紹介しました“あの5名”です。ホテルフジタでの展示会の際には、非常に手際よく会場の設営をサポートしてくれました。
そんな彼らから本展の企画案が持ち込まれたのは、桜の季節も終わり深緑が薫り始めた頃のことでした。

「清課堂の錫器を使って“エロス”をテーマにした展覧会がしたい。」

彼らはホテルフジタでの展示会の前後、職業体験として数ヶ月にわたり清課堂の仕事を手伝ってくれていました。その中で、普段の生活では馴染みがまず無かったであろう錫の器に触れ、それの持つ深い魅力を肌で感じとってくれたのだと思います。

錫の器の魅力を解読し、如何にして世の人々に伝えるか。幾度となく話し合いを重ね、悩みながら試行錯誤を繰り返してきました。そうして彼らが導きだしたこのテーマは、見事に核心を捉えています。と同時に、この壮大過なテーマに対し、一体どう挑み、そして紐解いていくのか…私の頭に不安がよぎったのも事実です。


●錫器の魅力に導かれて

「錫器を間近で見、自らの手で触れる中で、それまで知らなかった姿を垣間見ることができた。」彼らは口を揃えて言います。さらに、「他の金属器にはない独特の佇まいは、どこか人肌―特に女性の肌に通じる」と。

曲線の柔らかさ、しっとりと滑らかな質感や繊細に光を放つ錫特有の色合い、傷つきやすいその性質。それらに一種の女性性を見出した彼らは、次第にその妖しい魅力にとりつかれていくこととなったのです。

事実、ひとりの学生は「初めはなんとも思っていなかったのに、一度意識し始めたとたん、もうそういう風にしか見れなくなっていた」と、その心の内を語りました。

まるで恋に落ちたかのように、急激に錫の器の虜となる学生たち。それは、私共としても非常にうれしい事でありました。


●清課堂の挑戦、学生たちの挑戦

さて、今回の展覧会は、私たち清課堂にとってもひとつの挑戦だと考えています。若い学生たちとタッグを組み、ひとつの展覧会をつくり上げること、またそのテーマにおいても然りです。

挑戦には常に並々ならぬ不安と、しかしそれを上回る期待、ドキドキと胸高鳴る思いが付いてまわります。それはもちろん彼らとて同じでしょう。

「学生身分なのに、こんな大きなテーマに手を出してしまったという“やってしまった”感がある。」

そう語りながらも、言葉とは裏腹にキラキラと目を輝かせます。

「今まで店頭ディスプレイを見て“しなもの”として錫器を買っていた人たちに、エロスという目線を提示した時どう思いどう感じるのか。想像するとワクワクする。」
「こんなに”エロス”について考えたことはなかった。愛や恋についても。」

このプロジェクトは彼らにとって、おおよそ挑戦の連続だったことでしょう。私共に、お客様に、そして自らに対する―(この記事が公開される頃も、そして展覧会開催中もその挑戦は継続されるでしょう。)

そんな彼らは今回、どのような世界に私たちを誘(いざな)ってくれるのでしょうか。

錫の器に恋した若者たち。彼らは、止められない恋心に向き合い、己を見つめ悶えながらも、必死でプロジェクトを進めてきました。おそらく、疼く気持ちをその心で身体で目一杯受け止めてきた彼らにだからこそできる、そんな展覧会となるはずです。

ご来場くださる皆様にも是非、彼等と同じように恋をしていただきたいと思います。そして、艶かしくも美しい錫の器の姿に酔い溺れていただきたいと思います。





美器
美器−優美な錫器の、匂い立つエロスに溺れる−
期間:2010年6月21日(月)〜2010年6月27日(日) ※会期中無休
時間:午後5時〜午後8時
会場:清課堂ギャラリー
電話:075-231-3661
関連イベント:会期中18:00より、清課堂店舗前にて自家製サングリアとワインを振る舞います。雨天時は店内にて。
Twitter:清課堂ギャラリーアカウント




清課堂プロジェクトとは
「清課堂ギャラリーに新たな展開を」という山中源兵衛の要望から結成された、京都造形芸術大学の3年生5名のチームによるプロジェクトです。彼らは、2月より清課堂の仕事について知るために見習いとして店舗に通い、錫の魅力を肌身で感じながら、今回の展覧会の企画を練り上げました。建築、インテリア、アートプロデュース、グラフィックデザインなどそれぞれの専攻や技術を活かし、企画や会場構成、印刷物のデザインを手がけます。

京都造形芸術大学


Post: 2010/06/15 17:55 | コメント(0)

今・ここに・生きている“ものづくり”― 金属工芸作家 植田千香子 - 2010/05/11



金工家・植田千香子―当家とも長い付き合いで、同じく金工家でいらっしゃる植田参稔氏のご息女である。千香子さんが参稔工房に入門してから10年、伝統工芸の世界で奮闘する彼女を陰ながらに見守ってきた。

彼女の手によって生み出される作品は、どれもシンプルで気どらない。そして、その中での控えめな装飾、柔らかな曲線や波線がなんとも心地良く目に映る。
千香子さんご本人もまさに、そんな優しく穏やかな空気をまとった女性だ。


●金属工芸の世界へ

幼い頃より絵を描いたり、ものをつくることが好きな女の子だったという。大学時代には美術部に所属。大好きな絵を描き続けていた。

そんな彼女が、金工の世界に入ることになったきっかけ、そこには少なからず父親の影響があったのだろう。

もの心ついた頃より、父・参稔氏が金属と向き合うその背中をずっと見てきた。身の内に宿る“ものづくり”への欲求が金工へと向かうことは、ごく自然な流れだったのかもしれない。ものをつくりたいという一心で金属に触り始め、大学卒業と同時に父親の工房に弟子入りした。

道具

「職人になろう!」などという確固たる決意があったわけではないという。
ただただ、つくりたい。そんな純粋さは、“ものづくりが大好きな女の子”のまんまだ。


●等身大のものづくり

「作品には自然と自分らしさ、性格なんかが出てしまう」
その言葉に、作品の持つ雰囲気とご本人から感じられる空気感とを思い、妙に納得する。

自らの性格を、“大雑把”“楽天的”と表現する千香子さん。
「そんな部分が作品に出てしまってもいいんかなっていう気はするんですけど…」と笑う。そしてその後、こんな風につぶやいた。
「でも、それくらいの方が使いやすいんとちゃうかなー」。

出来上がった作品が“使われる”ということを、いつも考えるという。
周りの人、自分だったらどんなものに魅力を感じ、どんなものを欲しいと思うのか。どうすれば手にした人に使いやすいと感じてもらえるか。

その問いに明確な答えはないのかもしれない。しかし、「“使ってもらう”っていうのが嬉しいんです」そう言って、彼女は少しはにかんだ。その表情は、自らの手でつくり出す“ものたち”、そして“ものづくり”という行為への深く静かな愛情に溢れていた。


●未来を担う若き職人として

数多ある金工の技法の中で千香子さんが手がけるのは、鎚で打ち延べて形を作っていく「鍛金」と呼ばれるもの。地金を加熱することで柔らかくし、それを鎚で打つ。その繰り返しによって徐々に成形していく。素材と丁寧に向き合いながら打ち続ける地道な作業だ。

鍛金

ひとつの作品をつくり上げるのに2週間から、大きなものだと1ヶ月ほどかかるという。その間はほぼ、打ち続ける作業を繰り返す。

「鍛金はこつこつと打ち続けて人が使うものを作る。ぱっと華やかな感じはないけど、縁の下の力持ちっていう感じ。そういう地道なところに惹かれる。」
凛と前を見つめながらそう語る彼女の顔は、穏やかながらも芯の通った”若き職人、植田千香子”だった。


近年、作中に取り入れているグラフィックデザインによる絵柄付けは、千香子さんが向き合い続けている問いに対するひとつの挑戦だ。

今の時代、今の生活の中に根付く工芸の模索。その答えは、例えば「自分の周りの人に使ってもらいたい」と話す彼女の“今、ここに、生きている”という、生身の感覚を大切にしたものづくりの中にこそあるのかもしれない。




DMイメージ

『植田千香子 金工展 「手の跡・鎚の跡」』
期間:5月11日 (火) 〜 5月22日 (土) <16日 (日) は休廊>
時間:午後12時30分〜午後6時
(*最終日22日は、5時よりご本人による陳列品解説があります)
場所:清課堂ギャラリー
電話: 075-231-3661

本展は、植田千香子にとって初めての個展です。
過去の作品から新作まで、植田千香子という作家の魅力を目一杯感じることのできる内容となっております。

植田千香子ブログ 





Post: 2010/05/11 15:13 | コメント(0)

ホテルフジタ 展覧会の出来るまで - 2010/03/03



ホテルフジタよりご提供いただいたスペースは、意外と当工房の作品展示の難易度が高いように思えました。無機質で『色』がほとんど無い当工房の作品と、すでに赤と木の色を基調とした室内装飾がなされている空間です。この組み合わせは私の経験上、相性が非常に悪いのです。作品の表面に周囲の風景が映りこみ、錫のもつ質感や色合い、かたちのシルエットをうまく表現できません。



余談ですが、この企画はかなり気合いを入れています。中京に生まれ育ったせいか、ホテルフジタさんは私の憧れでもあり誇りでもあり、ここで展示をさせていただくことが私の人生の一つの節目だと考えています。私が40歳、このホテルが創業40年、私の両親が結婚したのがちょうどホテルフジタが完成した年でもあります(残念ながらここで式を挙げたかったらしいのですが、完成が間に合わず系列の京都国際ホテルで挙げることとなったそう)。親族もここで式を挙げたものが何人もいます。





先ずは全体の構想から。風景の映り込みを極力押さえるため、「黒」で全体に装飾することに決めました。会場造作に必要な材料をそろえたり、説明文などの配置を決めたりするのにはこの模型がすごく役立ってくれました。建築を専攻するチームの一員が一晩で作ってくれました。


模型では判りにくい作品の配列は、図面を基に構想を練ってゆきます。今回は作品だけでなく、製作に用いる道具や材料も展示します。


元ブティック(現インターネットルーム)の壁についている鏡や室内装飾は、新たに壁を作り大胆に覆い隠します。薄いベニヤ板に黒い紙を貼ってゆきます。大きな板に紙をきれいに張るのは、4人がかりの大仕事。イベント業者に工事を頼むのではなく、すべてチーム員の手づくりです。


普段はギャラリーとしている弊社の蔵が、この日だけは作業場になりました。今の生活ではまず見かけることのない当工房の製品たち。それぞれに判り易く説明をせねばなりません。展覧会慣れをしている学生達は、手際よく発泡ボードを切り刻んでキャプションを制作してゆきます。


会場現場エントランスでは、展示台の作り変えをしました。もともと設置されている台は、段差のある変わったかたちをしています。大きな彫刻ならともかく、小さな生活工芸品をつくる当工房の品には合いませんでした。

ここでは、百貨店の催事場で数え切れないほど展示をしてきた知識が役に立ちました。布と板だけで、高級感あふれる立派な展示台となります。


チーム員の一人は演劇の舞台装置を普段から作っているせいか、まるで大道具の裏方のように壁を上手に手際よく組み立ててゆきます。


会場にはちょっとした仕掛けがあります。来場のお客様に普段の工房の雰囲気を実体験していただくため、○○○を会場で流しています。その機器の操作方法をホテルフロントのスタッフに理解していただくため、解かりやすい「取扱説明書」を手書きで作っています。



28日(日)の設営準備のさなか、京都ブランド研究会DIKのコアメンバーである、リブアートの谷口一也さんに激励に来ていただきました。近いうち、私と同じくここで展覧会をしていただく予定です。


展覧会前の記事は↓アドレスをご参照ください。
http://www.sunaba.tv/seikado/20100301


清課堂×京都造形大コラボレーションのプロジェクト、
『清課堂×KUADGallaryproject』メンバーのブログは↓こちら
http://seikadopj.exblog.jp/


Post: 2010/03/02 21:17 | コメント(0)

3月1日〜ホテルフジタ展が始まりました - 2010/03/01



1日(月曜日)よりはじまりました、展覧会のご案内です。

■ 『使われることで始まる、美しさがここにある』

 3月1日(月曜日)〜30日(火曜日)

 ホテルフジタ京都 1Fエントランスホール 隣接インターネットルーム
http://www.fujita-kyoto.com/

ここはオープンスペースのため24時間閲覧可能ですが、インターネットルームは夜間22:00〜朝7:00の間、閉鎖いたします。



私がコアメンバーを務める「京都ブランド研究会DIK」の事業として、京都が誇る国際的老舗ホテルの一つである「ホテルフジタ京都」の一角を拝借し、『スモールアートミュージアム』を作り『京都を興す』ことをテーマに取り組んだプロジェクトです。

パリやニューヨークのように、市民や観光客がアートを気軽に実体感できる空間を、市民の手で作り上げるプロジェクトです。お金をかけずとも、世界へアート情報を発信できるような仕組みづくりの小さなご提案になれば、と考えています。

京の着眼力』に登場いただいたクリエーターを中心に、月代わりで展覧会を数珠繋ぎしてゆきます。先ずは第一回目、トップバッターを私が担当しました。今回は企画から展覧会開催まで、ほんのわずかしか時間がありませんでしたが、『京都造形芸術大学』の協力を得て、展覧会をさらに上質のものとすることが出来ました。



造形芸術大学のサポートチームをご紹介します。


京都造形芸術大学芸術表現アートプロデュース学科
アートプロデュースコース2回生、東佑亮(ひがしゆうすけ)さん
寡黙なお人柄とは裏腹に、すごく手の速い職人気質の男子。
聞けば、大学入学前は高校卒後すぐ、金属工芸の有名工房で従事されていたのだとか。


京都造形芸術大学芸術表現アートプロデュース学科
アートプロデュースコース2回生、岡田映里(おかだえり)さん
彼女も黙々と仕事をこなす、私の目から見れば職人の一人。事務作業も進んでこなす、チーム唯一の女子。横着な男子たちのお世話役かも。


京都造形芸術大学環境デザイン学科
建築デザインコース2回生、柳川周也(やながわしゅうや)さん
猪突猛進。わき目も振らずに目標に向かって突き進む豪傑武将。
展覧会では、会場のボリュームを探るための模型を迅速に用意してくれます。


京都造形芸術大学環境デザイン学科
建築デザインコース2回生、丸岡翔(まるおかしょう)さん
物腰柔らかい、実直な勉強家。気付いたことをすぐにメモメモ。
言葉遣いが、学生には思えないほど丁寧なのに感心しました。


京都造形芸術大学環境デザイン学科
インテリアデザインコース2回生、小川隼(おがわはやと)さん
学内では自治会を率い、顔の広い有名人だそうです。舞台芸術にも参加。きめの細かい気配りをしてくれています。



与えられた課題は、もともとファッションブティックが入居していたテナント跡地であるということ。現在、展示台に美術品が置かれていたり、インターネット設備が置かれていたりしています。



写真は、清課堂展覧会開催前の展示。壁面には、原色系の装飾物がついています。壁面装飾のほか、壁面埋め込みの照明、ちりばめられた鏡装飾は、作品の展示に主流のホワイトキューブ(壁面は全て白い壁に覆われている空間)とはまったく対極的な、めずらしい空間。

時間との戦いでもあります。清課堂奥の自社ギャラリーでの展覧会以上に、今回は全力投球、チーム一丸となって取り組みます。ビフォーアフターを比べてみるのも面白いかもしれません。


清課堂×京都造形大コラボレーションのプロジェクト、
『清課堂×KUADGallaryproject』メンバーのブログは↓こちら
http://seikadopj.exblog.jp/


Post: 2010/03/01 22:36 | コメント(0)

”佐故龍平金工展”開催中 - 2009/11/14



佐故龍平 略歴
1976 岡山県玉野市生まれ
1999 広島市立大学芸術学部デザイン工芸科卒業
2002 広島市立大学大学院 博士前期課程修了
     日本伝統工芸展初入選
2003 日本伝統工芸展 東京都知事賞
2005 福武文化奨励賞
2007 岡山県文化奨励賞
2008 日本金工展 文化長官賞
現在  日本工芸会 正会員











21日(土)5時迄  清課堂ギャラリーにて開催中




Post: 2009/11/13 14:40 | コメント(0)

「佐故龍平 金工展」のご案内 - 2009/11/06



佐故龍平
岡山県在住の伝統工芸新鋭ホープ佐故龍平さんをお招きしての2度目の展覧会です。銀、銅、真鍮、赤銅、四分一、黒味銅を素材に、墨流しの様な緻密で美しい模様を生み出す木目金。或いはロウ流しなど、巧みな技を使って、花器、茶器、香炉、酒器、アクセサリーなど、新しい造形とデザインの試みで生まれて来る作品にご期待下さい。(kazu記)

会期 : 11月10日(火)〜21日(土) *15日(日)休廊
時間 : 12:30〜18:00(最終日17:00迄)
場所 : 京都市中京区寺町通二条下がる “清課堂”
      奥の藏ギャラリー、茶室内にて





Post: 2009/11/05 10:54 | コメント(0)

西川美穂の帯留 - 2009/10/15



佐藤竜子さんのきものと帯に、さてどの作家さんの作った帯留めが似合うかな?と考えたとき、一番に思いついたのが西川美穂さんです。
彼女は今年の春に清課堂ギャラリーにお招きした金沢で活躍されてる若い作家さんです。
今回、出品されてる帯留凸凹は、一辺が2、5センチ、素材は、真鍮、四分一、銀など。金属そのものの美しさを生かした表面には、ちいさい粒々が幾何学的意匠で象嵌されています。帯留めはすべて開くようになっていて四分一の帯留めの裏には金箔が貼ってあり、裏にも透かし模様がされていて、隠れさた遊び心に胸が弾みます。
房のついた帯締めも使え、機能的にもgood。
シンプルでおしゃれでモダン。とてもチャーミングな帯留めです。
(kazu)



展覧会は17日今週の土曜日、5時まで開催しております。

Post: 2009/10/14 16:50 | コメント(0)

ページの先頭へ